企業版ふるさと納税の税の軽減効果とは
企業版ふるさと納税は、企業が地方公共団体の地方創生プロジェクトに寄附を行った場合に、法人関係税の最大約9割が軽減される制度です。損金算入による約3割の軽減効果と合わせて、企業の実質的な負担は寄附額の約1割まで圧縮されます。税の軽減効果について詳しく紹介します。
企業版ふるさと納税は、企業が地方公共団体の地方創生プロジェクトに寄附を行った場合に、法人関係税の最大約9割が軽減される制度です。損金算入による約3割の軽減効果と合わせて、企業の実質的な負担は寄附額の約1割まで圧縮されます。税の軽減効果について詳しく紹介します。
税の軽減効果は最大9割!
企業版ふるさと納税を利用すると、寄附額の最大約9割に相当する税負担の軽減を受けることができます。例えば、1,000万円の寄附を行った場合、最大で約900万円の法人関係税(法人住民税、法人事業税、法人税)が軽減されます。 この制度を利用することで、企業の実質的な負担は寄附額の約1割まで圧縮されます。
現在の優遇措置拡充は令和6年度末まで!
令和2年度の税制改正により、企業版ふるさと納税の税額控除割合が拡充されました。改正前は寄附額の3割相当の税額控除でしたが、改正後は6割に引き上げられました。
これにより、損金算入による約3割の軽減と合わせて、企業の税負担は寄附額の最大約9割まで軽減されることになりました。
また、適用期限が5年間延長され、令和7年3月31日までの寄附が対象となりました。
手続きの簡素化も図られ、寄附先自治体の事前の申請手続きが不要になるなど、企業が寄附しやすい環境が整備されました。
この改正により、企業版ふるさと納税制度の利用が一層促進され、企業と地方自治体の協働による地方創生の取り組みが加速することが期待されています。
税の種類によって控除の上限も
企業版ふるさと納税による税額控除の内訳は以下のようになっています。
- 法人住民税
寄附額の4割を税額控除(法人住民税法人税割額の20%が上限)
- 法人税
法人住民税で4割に達しない場合、その残額を税額控除(寄附額の1割を限度とし、法人税額の5%が上限)
- 法人事業税
寄附額の2割を税額控除(法人事業税額の20%が上限)
企業によって上限が異なりますので、実際に寄付を行う際には事前に確認が必要です。
企業版ふるさと納税の制度が適用される条件
企業版ふるさと納税の適用には以下のような条件があります。
- 寄附先は国が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトであること
- 本社所在地の地方公共団体への寄附ではないこと
- ◯◯県△△市に本社が所在する場合、〇〇県・△△市への寄付は対象外となります。
- 地方交付税の不交付団体である都道府県や、その全域が地方拠点強化税制における地方活力向上地域以外の地域に存する市区町村への寄附ではないこと
- 寄附の代償として経済的な利益を受けないこと
- 寄付額は1回あたり10万円以上
これらの条件を満たした上で、企業は地方創生に貢献しながら大きな税制優遇を受けることができます。
企業版ふるさと納税は、実質負担少なく地方創生に貢献できる制度!
企業版ふるさと納税は、企業の社会貢献活動と地方創生を支援する画期的な制度です。寄附額の最大約9割が法人関係税から軽減されるため、企業の実質的な負担は約1割に抑えられます。 令和2年度の税制改正により、控除割合の拡充や手続きの簡素化が図られ、より企業が寄附しやすい環境が整いました。 地域経済の活性化や地方と企業の協働を通じて、日本全体の持続的な発展につながることが期待されています。地方創生に関心のある企業の方は、制度活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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