匝瑳市 そうさ!匝瑳モデルで脱炭素!~ソーラーシェアリングを中心とした脱炭素化推進プロジェクト~
匝瑳市は、「匝瑳市ゼロカーボンシティ宣言」を表明し、再生可能エネルギーの利用などの取り組みを推進しています。2023年11月には環境省のモデル事業「脱炭素先行地域」に千葉県内で2例目として選定され、再生可能エネルギーの普及による地域の課題の解決と活性化に取り組んでいます。2025年1月には、匝瑳市の取り組みについて、環境大臣が匝瑳市を訪れるなど、高い注目を集めています。

Details プロジェクトの詳細
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて

2050年のカーボンニュートラル実現に向け、環境省のモデル事業「脱炭素先行地域」に選定されています。
この地域では、民生部門(一般家庭やオフィス、商業施設など)の電力消費に伴うCO2排出ゼロと、地域特性に応じたCO2排出削減を目指します。
国は2025年度までに100か所程度を選定する予定で、匝瑳市は2023年11月に選定され、千葉県内では千葉市に次いで2例目となっています。
匝瑳市の脱炭素への挑戦〜具体的な取り組み
ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)の拡大

ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電、以下)とは、農地の上に細型太陽光パネルを設置し、農業と太陽光発電事業を両立することです。農作物の販売収入に加え、発電した電力を自家利用することで、農業経営の改善を図る新しい農業のスタイルです。
匝瑳市では従来から畑作営農型ソーラーシェアリングが導入されていますが、水田営農型ソーラーシェアリングの導入により、類似自治体のモデルとなり、横展開を進めることで、全国でのソーラーシェアリング普及に貢献していきます。
ソーラーシェアリング・アカデミー事業
ソーラーシェアリングの全国展開に貢献するため、ソーラーシェアリング・アカデミー事業も実施します。
ソーラーシェアリング・アカデミー事業では、匝瑳市の有するノウハウなどを、住民や他自治体、市外企業などに共有することで、人材育成や他地域への横展開などにもつなげていきます。
バイオ燃料の取り組み
匝瑳市は「日本有数の植木のまち」といわれ、植木産業が非常に盛んです。市内の植木業者から排出される剪定枝を燃料として活用するバイオマスボイラーの導入やバイオ炭の製造にも取り組みます。
【例;バイオ炭による環境効果】
- 大気中のCO₂削減(カーボンニュートラルへの貢献)
- 土壌改良(保水性・通気性の向上、微生物の活性化)
- 肥料の持続性向上(土壌の養分保持力を高める)
- 農業の持続可能性向上(化学肥料の削減、土壌の長期的な質の向上)
プロジェクトで目指す姿〜ソーラーシェアリングが生み出す未来
- 営農型ソーラーシェアリングよる新しい農業経営モデルの構築で収益向上と地域活性化
売電収入、バイオ炭の販売、カーボンクレジットの収益などにより、農業の収益を向上させる「匝瑳モデル」を確立し、全国に横展開します。
また、匝瑳市内における新規就農者の確保や関係人口の増加につなげます。
- ソーラーシェアリングの普及とコスト低減
ソーラーシェアリング・アカデミー事業により、ソーラーシェアリングに関するノウハウの普及、専門知識を持った人材の育成、他地域への横展開などにつなげます。
また、すでに取り組んでいる他自治体とも連携することで細型太陽光パネルなどの共同調達を行い、コスト削減につなげます。